yuriのblog

日々のあれこれや、小説・海外ドラマ・ゲームなど、好きなことについてたくさん書いていきます。

「マラソン一年生」たかぎなおこ

 

*以下の文章は、以前読書サイトにて投稿していたものになります。そのサイトが閉鎖される為、こちらに文章をうつしていきます。

 

「マラソン初心者のための優しい入門書」

2016.11.18

 

この本を手に取ったきっかけは、ずばり私の運動不足。(笑)
学生時代は部活動や授業で必然的に汗を流していたものの、大人になった今、意識的に体を動かさないかぎりどんどん脂肪が増えてきてしまって。特に私の場合、主婦+ほんの少しライターをしているだけなので、通勤という体を動かす最大のチャンスが無いんですよね。スーパーの往復だけではどんどん腰回りが立派になるばかりで……笑。

だからといって習い事はお金がかかってしまうし、何より人見知りにはハードルが高すぎます。

もっと手軽に、楽に、楽しんで、運動がしたーーーい!!

そんなわがままな願いを、一から手助けしてくれた神様のような一冊が「マラソン一年生」でした。

 

作者も全くの初心者からスタート!


この本の何よりの魅力は、作者のたかぎなおこさんが全くの初心者からスタートされるところ。マラソンの専門書はたくさんあるけれど、マニアックな情報は初心者からすると少し難しく感じてしまいますよね。しかし本書は「イラストで描かれていること」「作者が全くの初心者からスタートするところ」などのおかげで、運動経験が乏しい私でもとっても分かりやすく読むことができました。

何より、作者が無理なく楽しんで続けていく姿は、読んでいる側も挑戦してみたくなるから不思議です。
ただ単に「体を動かすこと」だけを目的にしてしまうと三日坊主になってしまいそうですが、綺麗な景色を眺めたり、一緒に走ってくれる仲間に出会ったり、マラソンを楽しもうという姿勢がひしひし伝わってきます。

 

読むだけでも楽しいご当地マラソンの数々


走り始めた当初は筋肉痛に苦しんでいた作者も、練習を重ねるにつれてどんどん距離をのばせるように。そこで家の近所からもっと上を目指すべく、様々なご当地マラソンへ繰り出されます。

私も読んでみて初めて知ったのですが、全国各地ではたっくさんのご当地マラソンが開催されているんですね。前日に前乗りして旅行気分を味わったり、その土地ならではの習慣に触れたり、とにかくすっごく楽しそうなんです。そのため運動不足の参考に読むのはもちろんのこと、旅好きの方にとってもすごく楽しめる一冊だなぁと思いました。

 

走ったあとのご飯がとっても美味しそう!


たかぎなおこさんのコミックエッセイといえば、出てくるごはんがどれもとっても美味しそう。通常の漫画と違い、ほとんどがカラーで描かれていて、走ったあとに食べるごはんたちは見ているだけでヨダレが出てきそうです。本来の目的は走って運動不足を解消することなのですが、だからといってせっかく遠出までして楽しまないわけにはいかない!そんなふうにゆる~く楽しんで走る姿が何よりの魅力なのかも。

無理してすぐにやめてしまうよりも、仲間たちと美味しいものを食べながら「あ~しんどかったけど、なんとか走り切ったね!」なんて語り合うほうが、心も体も満足できるのかもしれません。

 

最後はなんとホノルルマラソンに挑戦!


全くの初心者から始まるマラソンですが、なんとびっくり!最終的にはホノルルマラソンに挑戦されます。当然ながら、42キロの距離はそれまでのマラソンとレベルが違うため簡単にゴールとはいきません。

ですがそんな場面でも「楽しむこと」を忘れない姿には勇気をもらえましたし、それってどんな場面でも言えることだなぁとしみじみ思いました。イラストレーターになるべくあてもないところから上京し、夢を叶えた作者だからこそ成せる技なのかもしれませんが、すぐに後ろ向きに考えてしまう私は喝を入れてもらったように思います。(笑)

 

初心者にとっても優しい入門書


人見知りで飽き性の私ですが、本書を読み終えてからはすっかりマラソンの魅力に気付いてしまいました。どっぷりハマれば「専用の靴をオーダーしてみる」などの費用がかかりますが、まずは手持ちの運動靴やジャージで十分。(とはいえ足に合っていないと痛めてしまいますが)

気軽にできて魅力満載のマラソン、本書を読めばチャレンジしてみたくなるかもしれません。