*以下の文章は、以前読書サイトにて投稿していたものになります。そのサイトが閉鎖される為、こちらに文章をうつしていきます。
「自伝エッセイと読書記録がたくさんの一冊」
2016.12.06
又吉直樹さんの「第2図書係補佐」。
本を取り上げ、それにまつわる実体験を交えたエッセイ感覚の書評。
書評ではなく「第2」、そして「図書係の補佐」という立ち位置で紹介していくスタンスにしたそうです。
書評にはいろいろな形があるけれど、個人的な好みではエッセイに近いものが好きです。
全部で47編のエッセイが書かれています。
もともと、これらの記事はよしもとのフリーペーパーに掲載されていたものらしく、劇場の客層が女子高生が多かったこともあり、純文学はもちろんのこと数多く紹介されています。
とはいえ、その本に触れるのは最後の三行くらい、大半は幼少期のこと、売れない時代の心境がメイン。
太宰治好きを公言されていて、自意識と不甲斐なさと一途な思いがあふれていて笑ってしまうところも。
本書を読んだことをきっかけに、知らない世界へ足を踏み入れるのが楽しみです。