*以下の文章は、以前読書サイトにて投稿していたものになります。そのサイトが閉鎖される為、こちらに文章をうつしていきます。
「お年ごろ、大人の思春期をかみしめて」
2016.12.09
エッセイストの岸本葉子さんを知ったのは、応募したエッセイコンクールの審査員をされていたから。
そのほかにも、公募ガイドなどでエッセイの書き方をご紹介されていたり、読んでみたいなあと思っていたのでした。
本書の出版は1996年。
当時30前後だった著者の、ささいな戸惑いが、うんうん分かる、と思うところがたくさんありました。
でも、きっと学生時代に読んでいても響かなかっただろうなあと思います。
そのときは「学生時代のお年ごろ」を抱えていたから。
次はいったい、どんなお年ごろが待っているんだろう?
年齢にまどわされず、わたしなりに、その時々のお年ごろを楽しもうじゃないか、年齢を重ねていくのも悪くない、なんてしみじみした本でした。