yuriのblog

日々のあれこれや、小説・海外ドラマ・ゲームなど、好きなことについてたくさん書いていきます。

サマセット・モーム「人間の絆」下

 

*以下の文章は、以前読書サイトにて投稿していたものになります。そのサイトが閉鎖される為、こちらに文章をうつしていきます。

 

 

「にんげんのきずな(下)」

2021.06.30

 

 

 

一気読み。
解説も読み終えていま、そのまま感想を書いている。
もう止まらなかった。
こういう小説は(いわゆる教養小説)わたしは単純極まりないから&すぐ影響されるからしばらく読まないと誓っていたんだけど(ヘッセにどれほど苦しめられたか(笑)褒めてる)まんまとしてやられたりで、朝まで読んでしまったわ。

で、結果、なんて解放された気持ちになっただろう(また影響されてる。でもいいのだ!)
読めてよかったわ……
そりゃ今この時代に読んで問題な所たくさん、読んでいてあったけど(昔だって問題であるべきなんだけど)
それよりはこの小説がつまるところいったい「なにを」言っているか、に、のめりこんだわけで、上巻からの長い道のりを辿って、私には辛いほど伝わったので、読めてよかった。

後から整理して、あらすじを書いて、特に繰り返し読んだところ、引用して残そうかとも思ったけどもうそれもいいや。

主人公フィリップが生まれてから様々あって、すったもんだあって、いいときもそうでないときも……
からの、だからこそ下巻で人生においての悟りのようなものを少しずつ積み重ねていくところ、夢中で読んだ。

若さというか未熟さというか滑稽さ含めて主人公の青春を通る小説は多々あれど、結局「そこから」歩き出さないといけないわけだから上下巻ながーい言葉を折り重ねて、で、それこそこの作品が言ってることも省略するとものすごく短いことなのだ。なんなら、数行の。でも、そこを掘って、掘って。

海外文学に初めて出会ったときただただ楽しくて、最初はそれだけでとにかく読み耽っていたけれど、そこから知らなかった世界を知り、良くも悪くも小説と過ごしたこの数年間は振り返れば無駄ではなかったなと思う。

いったん区切りが付いたことでまた違った目線で歩いていけそうだ。
この小説を読めて良かった。