*以下の文章は、以前読書サイトにて投稿していたものになります。そのサイトが閉鎖される為、こちらに文章をうつしていきます。
「物語の幕開けだ!」
2021.03.05
毎日ちびちび読んでいる「デイヴィッド・コパフィールド」、
ジョン・アーヴィングの「ひとりの体で」にて主人公と図書館員ミス・フロストとが「大いなる遺産」について話す場面があるのだけれども、
この場面をよく覚えていた。
なぜなら自分も同じように、「大いなる遺産」ばかり読んでいたからだった。
だから今でも、「大いなる遺産」の主人公ピップはじめミス・ハヴィシャム、エステラ、それに一番大好きなジョーに……それから読んでから覚えた「足枷」という言葉に、逆さ吊りにされていたピップから見る景色、盗んだパイ……など思い入れがたくさんあり、また読むきっかけとなった「ミスター・ピップ」という本のことも含め(この本を読み終えてからさっそく『大いなる遺産』を探しに行った日、ドキドキしたなあ)
ピップの人生だけでなく様々くっついてくる「大いなる遺産」の思い出なのだった。
というところからのようやっと今回読み始めた「デイヴィッド・コパフィールド」は、これは、おもろいなあ。
小説とはいろいろあるけれどもこのようなTHE・物語も大好きだ。
それに長編によくあるけれども一つひとつの章に名前があって、物語のまえの目次ページを眺めるのが好き。
アーヴィングの小説も目次がいちいちお洒落で読むまえのお楽しみだ。
また海外小説といえば始まるまえの「〜に捧ぐ」(今回はなかったけれども)とかあと急に「読者諸君!」とか途中で話しかけてきたりするのも楽しい。
それで第一巻を読み終えて時々とても大袈裟だったり、時々とても感情的すぎる登場人物たち、服のボタンがはじけとんだり突然走り出したり……
でも、なんていうかこういうの好きなのだ。どんどんページをめくってしまう。
美しい、というよりは荒々しいけれど力がみなぎっているような文章、本からの声がまだ言い足らない、言い足らない、という感じで、そういえばオースティンの長編が好きなのも長いのにどんどん勢いよく読めてしまうところなのかも。つられてなんだか文章が書きたくなる。
ちなみに今のところ、とても大好きだったのはデイヴィッドの伯母、強くて最強!
二巻も楽しみだ ◡̈