少しづつ季節が変わってゆく今日この頃、じぶんにとって書くこと・描くことはどういうことかなあと、ぼんやり考えることがあります。
十代の頃いちばん好きだったのは別のことでした(歌うこと)。
いつか表現できる人になりたいなあと夢見ていたティーンエイジャーだったあの頃。
そしてその夢は叶わなかったけれど二十代であらためて出会った書くこと・描くことは、ティーンエイジャーよりはるかむかし、そうだったいちばん最初に好きになったことだと思い出し、再会したような気持ちになったのでした。
言い換えれば書くこと・描くことは日常にあって、憧れとは違ったので身近過ぎて気付かなかったのかもしれません。
しかしそうやって再会した書くことからも、のめりこみ過ぎて一時期遠ざかっていました。
同じように本を読むことも。
本屋さんの前を通るだけで胸が痛くなるというか、もちろん本はただずっと存在しているだけで、私が勝手に読むことで自分はだめな人間だと思うようになってしまったからで、なにも知らなかった頃から様々な物事を知っていったから、というのもありました。
けれど、そんな時期にも(言葉を見るのもしんどいというような)あれ、これは楽しいなと思える海外ドラマがあったり、エッセイがあったり、そのとき思ったのが突き詰めるように、パワーがみなぎっているいる状態で読むことができる作品はもちろんすばらしいけれど、なんかもうしんどいな、でも孤独はあって、ああ、、、っていうときにそっと開くような、そんな作品をいつか書くことができたらいいなと思ったのだった。
そしてそのためには、自分自身が楽しんで、というか好きなことを好きでいたいし、誰かの言葉ではなく自分で選んだ言葉を、表現を、していけたらいいなと思ったのでした。
そしてもうひとつわたしがこうして書くのは、コンクールに応募するのは、もちろん誰かの目に止まったらうれしい気持ちはあるけれど、評価されたいとか本を出したいとかどこかゴールを目指しているのでなく、ずっと書くことがそばにあったらいいなあと、それだけなのかもしれないとそんなふうにも思うのでした。