こんばんは。
一冊だけと決めて図書館で借りた本をさっそく読み終えてしまいました。
読んだのはA・S・Aハリスン「妻の沈黙」。
この間別の本を再読しようと決意していたのですがそれがあまりにも分厚いので、まずは読みやすいものを……と求めて手に取ったのがこちら。
面白かったらいいなあとあわい期待を抱き、軽い気持ちで読んだのですが面白かった。一気読みでした。
ほかの方はどんなふうに読んだのだろうと見てみると、あんまりだった……な方も多く、察するにサスペンスとかミステリーって、トリック、展開に重きを置く方、いやそれよりも登場人物たちの心情を丁寧に……っていう方と別れるのかなあって。
わたしは後者でミステリーのコーナーに置かれてはいるけれどトマス・H・クックの作品なんかが大好物なので、この作品も面白いと感じました。
一見うまくいっているように見える夫婦生活。けれど蓋を開けてみれば歯車は回っていなくて、夫は浮気し、っていう設定はよくあるのですが、まあ読んでいてこの書き方はちょっとどうかなあ、と思うようなところもあったり(あくまでも物語を動かすためにその描写が必要であり、作者の伝えたいことでなく、数えきれないピースの一つに過ぎないとしても、だからこそ慎重に言葉を選んで書かないといけないのでは、と思うことが本を読んでいると時々ある)、全体的にはとても面白かったです。
しかしこの小説、妻がセラピストという設定で、夫の浮気に気付くのですが、この間観た海外ドラマ「フレイザー家の秘密」が頭で絶えず流れていて、そのせいで想像の世界では主人公は勝手にニコール・キッドマンでした(笑)
さあ、つぎはなにを読もうかなあ。