*以下の文章は、以前読書サイトにて投稿していたものになります。そのサイトが閉鎖される為、こちらに文章をうつしていきます。
「相変わらずちょいちょい笑かしてくる」
2020.05.01
ついに「エマ」も読み終えてしまい寂しい限り。
しかし「エマ」も他の作品と同様にぷりぷり腹が立ったりしながらもページをめくる手が止まらず、作者にまんまと転がされながらの最後まで。
今回も脇役が光りにひかっていて、
特にすきだったのは主人公エマのお父ちゃん。もうお父ちゃんやめて〜と思うくらいニヤニヤが止まらなかった。
というのもこのお父ちゃんは極度の心配性で、健康に人一倍気を使っていて虚弱体質だから周りもじぶんの意見に頷くべきだとおもっている。なので寒いところには絶対に行かないほうがいいし、ウェディングケーキなんて体に悪いものはみんなあまり食べないほうがいい、
--なにより娘たちが結婚するのも理解できない、なぜ居心地の良いこの我が家という場所があるのにもかかわらず出て行く必要があるのだと、ずっとここに居れば良いではないかと、いうたら優しさゆえの善意の押し付けがあって、これは読者側としてもギクリとしながら読んでいた。きっとじぶんも良かれとおもって押し付けていることがあるとおもうから。
というような感じでいつもオースティンの作品は読んでいるとお空から見透かされているような気になってくるので勘弁して下さいという感じなのだけど、でもその勘弁してくださいというのは(じぶんてのはなんちゅう……)といって落ち込むというよりかは笑いながら物語のドタバタ劇をお空から見られながらも拝見できるのでたのしい。癖になる。でも絶えず反省しきり。
で、いちばん笑えたのはおかゆのくだり。
健康に気を使っているのでみんなにもぜひおかゆをすすめたいお父ちゃん。
他にもミス・ベイツというお喋りピーチクパーチクさんがいてページ丸々使う勢いで喋りまくるのだけど
時に容赦ないオースティンさんたまらんなあ。
なんて気づけば主人公「エマ」そっちのけで感想書いてしまったけれども、やっぱりわたしは脇役たちの描かれ方が好きやなあ。辛辣やのに笑えて憎めないし反省&愛おしい。
肝心のお話のほうは「エマ」は勘違い甘やかされ困ったちゃんだったので、お節介しまくり周囲をかき回しまくりなエマちゃんに困ったこまったと思いながらそれでもひたすら読んでしまっていたとさ。
あ〜「ノーサンガー・アビー」から始まって
読み終えてしまったのが寂しいけれど「ジェイン・オースティンの読書会」という本もあったので、今度読んでみようかなあといまは企み中なのだった。面白いのかなあ。