yuriのblog

日々のあれこれや、小説・海外ドラマ・ゲームなど、好きなことについてたくさん書いていきます。

「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」著者: 宮川 サトシ 映画の感想

 

*以下の文章は、以前読書サイトにて投稿していたものになります。そのサイトが閉鎖される為、こちらに文章をうつしていきます。

 

「生きている限りは」
 2019.04.09


映画、観てきました。
私の住んでる地域は今月からだったので、遅くなったのですが。

倍賞さんが好きなのですが、相変わらずうつくしかったです。
田舎道を、全力で走る姿も苺を頬張る姿も。キラキラしていて綺麗だったな。素敵だなあとしみじみ思いました。

それからサトシが、死には力もあるのだと悟るところが好きです。
死はいつだって、残された側のものなんですよね。生まれ変わりとか、そういうのは分からないですが。でも、生きているからこそそう思えるのであって、素直に、生きている限りは頑張ろうと思えました。

みんないい大人なのに馬鹿みたいで格好良かったです。馬鹿みたいに泣いて、全裸で海に飛び込んでいって。そういうのってやっぱりうつくしいなあって、格好良いなあって思える場面がたくさんありました。

複雑に、いろいろ考えてしまう日々ではある。誰だってそう。

けれども、時々はお腹が空くように、生理現象のようにぽろんと口からこぼれる言葉や、心底愛しいって思える瞬間が確かにある。たとえ少なくたってそんなときには、捻くれずに受け止めようと思えたなあ、映画のなかはもちろん映画だから、愛だらけで眩しすぎたけど。

でもそれだって人が一生懸命に、私とおなじ日常を生きてる人間が誰かに届くようにって全力でつくったものなんだ。その人たちにだって日常がある。こんなにキラキラしてるわけじゃない。だからこその愛。なんだと思った。

海辺でわーわー泣いてた男三人。
後半急に登場したと思ったら絶叫の長男もやっと脱いだと思ったらズボンに引っかかるサトシも、それから赤ん坊のように泣く父ちゃん……辛かったよね。頑張った頑張った。みんな頑張った!

最高に、格好悪くて格好良かったなあ。私もそんなふうに生きたいと思った。死、は誰にでも平等に訪れるからこそ、生きている限りは。