*以下の文章は、以前読書サイトにて投稿していたものになります。そのサイトが閉鎖される為、こちらに文章をうつしていきます。
「3月11日のこと日々のあれこれ」
2017.02.06
震災と聞くと未だに心がビクッとしてしまうけれど、生きている間にまさかあんなことが起こってしまうなんて信じられなかった。
前半、震災の真っ只中に書かれていたエッセイから緊迫した空気が伝わる。
当時、東京にいらっしゃった著者は、いろいろな情報が錯綜するなかで思いをつづられて、生々しい。
読むとあの瞬間へ戻ったような錯覚におちいった。
川上未映子さんの文章は読んでいるというより、聴いているような感じで、心に入ってくる。
その後の章では声を出してヒイヒイ笑ってしまったところもあった。
特にツボに入ってしまったのが母親とプールへ出かけられた際に「わたしは昔優秀なスイマーやった」と言い張る母親に「じゃあ泳いでみて」と言い放つところで、その後、目が飛び出るほど素晴らしいバタフライで向かってくる母親にビックリ仰天「すごいやんかあ!」と頭をはたいたらそれが全く別人だったおはなし。
ちなみにはたいた直後「ほないくでえ!」という母親の声が聞こえてきて土下座レベルで謝ったのだとか。
正確なおふたりの台詞などはわたしの記憶から書いているので違うかもしれませんが笑った。
また小説も読み返したい。