yuriのblog

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「アダルト・チルドレン」完全理解 一人ひとり楽にいこう 」著者: 信田 さよ子

 

*以下の文章は、以前読書サイトにて投稿していたものになります。そのサイトが閉鎖される為、こちらに文章をうつしていきます。

 

アダルトチルドレンについて」

2020.10.10

 

 

アダルト・チルドレン、という言葉は聞いたことがあっても、聞いたことがある、くらいで終わらせてしまっていた。
向き合うのが怖かったのだ。
手に取ったきっかけは、同じ作者が書かれている別の本を手に取ったことから、繋がりで。それは依存症についての本で、アダルト・チルドレンとも、依存症は深く関わりがあると知った。というのも、アダルト・チルドレンとは、アルコール依存症(家庭で育った子ども)から、始まった言葉だと知ったから。

この本を読んで良かったと思った所は、アダルト・チルドレンとは、自己認知であり、病名ではなく、生きていく為の肯定の言葉であり、自分でそうだと思えば、そうなのだ、という点だった。

例えば、本にも書かれていたけれど、一見、問題がないように(外側からは)見える家庭でも、親子関係でも、アルコール問題はなくとも、大人になってからも生き辛さを抱えている人は多くいる。むしろ、問題がないように完璧を作っていたからこそ、のケースもあるのだ、ということ。

他にも、親がアルコール依存症であったケースから(子に、連鎖しているケース)、虐待、身体的な暴力はなくとも、一切会話が無かったり、親が子に、求め過ぎていたり、理想を押し付け過ぎていたり、もちろんそれらは一部で、

人の数だけ、背景はあるだろう。

本の中でも、様々なケースが書かれていたが、自助グループというのも、わたしは大人になってからは、行った事がなく、例えば海外ドラマなどでは、アルコール依存症の人たちが集まって、語り合う場面はよくあるが(コーヒーやドーナツなどもあって、深刻だけでない空気も感じられる、もちろんドラマであり、実際見たわけではないけど)、特別なこと、では無くなるといいなと思った。

アルコール依存や、薬物問題なども、必要なのはバッシングでは絶対に無い。誰だって、依存症に限らず、一歩環境や、道が違っていたら、分からないのだ。この先だってそう。抜け出せない穴にはまってしまうことだって、あるだろう。少なくとも、わたしはこの先も、絶対間違わないなんて口が裂けてもいえない。現在進行形で。

それでいうと、この本には、救われる思いがした。

言葉にしてくくられると、苦しいこともあるが、時に生きていく為に、言葉を知っていくことは、力になる。

そして、それを読めるのは書かれた方、それから自分のこととして扉を開いた人たちが語られてきたからだ。
だから自分も、一つずつ、向き合って(許したり、逃げたり、怒ったり、そのままの『向き合う』でなくとも)いきたいと思った。