yuriのblog

日々のあれこれや、小説・海外ドラマ・ゲームなど、好きなことについてたくさん書いていきます。

「力をぬいて」銀色夏生

 

*以下の文章は、以前読書サイトにて投稿していたものになります。そのサイトが閉鎖される為、こちらに文章をうつしていきます。

 

「しっかり、歩いていきたい、力をぬいて」

2021.05.28

 

 

銀色夏生さんの著作はたくさんあって、わたしは詩集しか読んだことがない。たくさんあるのでどれから読んでいいか、と思ったことがある。

けれど、「力をぬいて」は、「つれづれノート」(その時々で思ったことや、出来事などを、書かれてきたそう)シリーズを読んでいない読者でも大丈夫だった。

わたしは、「ぶれない」ということが苦手だ。
すぐ憧れ、すぐ執着し、すぐ依存する、すぐ極端になる。
だから木の枝ばっかり増えて、芯がないのだった。
なので、なにものにも、左右されない、流されない、大きな木のように、立ってる人に惹かれる。そんな人はたとえ枝が少なくたってかっこいい。この間歩いていて思ったこと。

この本はそんなふうに、根っこのところを静かに揺さぶる。いつ、どこで、どんな時に読んでも……ということだろう。
「力をぬいて」の前には、

「外的要因に左右されない個人的幸福の試み」
という題にするはずだったそう。

時間をかけてゆっくり読みました。

わたしも、足の重みが歩いていて感じられるものを、少しずつ増やしていきたいなあ。