*以下の文章は、以前読書サイトにて投稿していたものになります。そのサイトが閉鎖される為、こちらに文章をうつしていきます。
「すべては変わってゆく」
2020.07.11
ベランダに紫陽花を置いていたら、
いつのまにか葉が増えていたり、夕焼けが今日は濃いなあと思ってうどん屋さんに入ったら、ほんの少ししか居なかったのにもかかわらず、食べ終わり出てみたらオレンジの深いのは終わっていて、
もう夜の始まりで
こちらがどう思っていようが、
景色は一秒、一秒すがたを変えるから、
なんてのはこうして書いてる今も。
この本を読んでそんななんでもないことの凄さを、思う。
そしてそれは景色だけでなく心の状態だって、そうなんだと。
少しまえの自分が懐かしかったり、
数年前が別人に思えたり、
たった二十四時間、一日の間でだって、
悲しいこと、ぼーっとしてた安心、笑い声、諦め、
色々あって、
一つひとつの気持ちに
はっきり区切りがあるわけでなく、
重なり合っていたりするから、
だから、
身を任せて踏ん張ってそうやって変わりながら、やってゆきたいと思える。
そんなふうにまた、さっきまでとは違った心になれるのも言葉の不思議だ。
どのページにも一瞬を切り取った写真。
池に浮かんでる葉っぱ。
空を囲んだ木々。
虹。
花。
など、
数秒後には色形を変えてしまう一瞬の、
でも確かにあったことの確認のようでじっと眺めてしまう。