*以下の文章は、以前読書サイトにて投稿していたものになります。そのサイトが閉鎖される為、こちらに文章をうつしていきます。
「子どものころ大好きだった吉四六さん」
2020.06.05
急に「吉四六さん」のことを思い出して、読み返したくなりました。
でも引っ越しで無くしていたのでもう一度手にしてみると、もう懐かしさで「懐かしい懐かしい」としばらく言ってしまうくらいで。
図書館のでなく自分の本だったのもあると思うのですが、とても大切にしていた本でした。
繰り返し読んでいたので、このオレンジの表紙、吉四六さんのなんともいえない表情のイラストをよく覚えています。
でもお話のほうはうっすらとは覚えていたけれど、やっぱりほぼ忘れていたので、開いてみたら一気に思い出が蘇ってきて、いったいこれまでの間脳みそのどこにしまわれていたんだろうという気持ちになりました。
忘れてはいたけれど、やっぱり忘れてはいなかったからです。
吉四六さんはいわゆる「とんち話」で、読み返してみたらまあ悪いやつでした(笑)。
でも子どものころはこれを読んで笑っていたなあとおもうと、吉四六さん大好きだったなあとおもうと、たしかにとても分かる気がして、
いま読んでも面白かったからです。思い入れがある、というのもありますが吉四六さんの生きていく力はすごいです。誰の顔色も気にしない吉四六さんはずる賢く明るく、読んだのはいったい何年ぶりだったろう?、憎めないあの頃のままのなんにも変わらないままの「吉四六さん」だったのでした。