yuriのblog

日々のあれこれや、小説・海外ドラマ・ゲームなど、好きなことについてたくさん書いていきます。

「未来ちゃん」川島小鳥

 

 

*以下の文章は、以前読書サイトにて投稿していたものになります。そのサイトが閉鎖される為、こちらに文章をうつしていきます。

 

 

 

「ありがとーね、未来ちゃん」

2020.02.06

 

 

かわいくてかわいくてそしてまたなぜか泣けてもくる写真集。

どこからひらいてもその時限りの一瞬が詰まっていて、宝物のような時間を捕まえたシャッターにおもわず、未来ちゃん、なにをおもっているのかなあ、なにが見えているのかなあ、なんで泣いているのなんで、溝にはまっているの鼻水たらして今からどこへ行くのやろうなんておもわず心で話しかけてしまう。

“未来ちゃん”のとおり、ほんとうに未来しかない眼差しに、おおきな黒目に吸い込まれそうになる。

どのページも良かったけど、
特にケーキ作りの過程が、最後の仕上がったケーキのひとつだけコロンと、逆さまになっていた苺がなんだかその日の内の数時間が見えるようで勝手に、物語を想像してしまっていた。

また、うつろいゆく季節と共に外の景色も変わってゆくのが、花火や、雪とたわむれる未来ちゃんの姿がやっぱりとんでもなく、かわいい、としかいえないのだった。

おもえば「写真集」を手に取ったのは学生時代以来だったかも。
開いて、じっと見ていたらなんだか写真というのは詩のようだなあともおもった。
うまくいえないけど、
なんていうか確かにあった、ということの確認作業というか。

癒されの極みで透明になりそうでした。
たくさん元気もらいましたありがとーね、未来ちゃん。