*以下の文章は、以前読書サイトにて投稿していたものになります。そのサイトが閉鎖される為、こちらに文章をうつしていきます。
「読みながら、自分にも、言い聞かせる」
2020.01.20
「倚りかからず」という詩を、自分にも、言い聞かせていた。
できあいの何かに倚りかかるのでなくこの自分として考えて行こう、と言い聞かせていた。
力強い言葉たち。
それからまた、
「ええと」という詩を読んでも、言い聞かせていた。
世の中にはたくさんの人たちがいる。
一度靴を履いて外に出てみれば、あそこにもあそこにも居る、
たくさんの人たち、
目立たずとも、皆一人ひとり、今日も家に帰り生まれてきたから死ぬまで、生活をしていくのだと思った。
それはとてもなんていうか、神秘的で、心が頼もしくなることだ。
戦争のことは知らない。
言葉や、文字や、映像でしか。
だからこそ想像することが、ありふれた言い方だけど大事なんではないかと思う。
想像しか、
ないんではないかと思う。
「自分の感受性くらい」という詩は、
作者が書かれた瞬間の、熱、
のようなのが文字からまだ消えずに燃えているように見えた。
自分の感受性くらい。
うん。そうだ、
と思って詩を読んで感じた熱のようなのを、逃さないようにやっぱり言い聞かせていた。
力強い詩集だった。
同時に、あったかかった。