yuriのblog

日々のあれこれや、小説・海外ドラマ・ゲームなど、好きなことについてたくさん書いていきます。

「なんらかの事情」岸本佐知子

 

 

 

*以下の文章は、以前読書サイトにて投稿していたものになります。そのサイトが閉鎖される為、こちらに文章をうつしていきます。

 

「ぐるぐるの世界で迷子」

2019.05.13

 

 


なんだか単調な日々が続いているように思えて、ぜんぶがこれで良いのか不安に思えてきてそんなようなときは、みえる景色もどんより陰っていて憂鬱ですね。でもそんなときにこそたのしい本を頼る。頼って、言葉とたわむれていたら居る場所はおんなじでも足元がぐにゃぐにゃになってわーたのしかったなあ。

 

スーパーのレジも掃除もアルファベットもひらがなも、天気予報もニュースもたちまち生まれ変わる。はろーにゅーわーるど!とでも言いたくなる。

想像のちから、なんてどこかでいったり書いたり、私もしてきた。
でも肝心のじぶんには、想像することを忘れて自己卑下、なんて日がまあ少なくない。

というわけで逃亡、ここにはたのしいお話がたくさん詰まっています、一歩も動かなくとも日々は虫眼鏡をあててみればたちまち不思議なものでいっぱいうれしいも不思議もしあわせも、じぶんで組み立てていけば良いのだとあらためて思える一冊、そんなメッセージ性のようなものはなにひとつ書かれていないが、読んだらたちまちこうして打ってるパソコンもコーヒーもぜんぶがあたらしいものに思えてきてそうやって過ごす時間はどんなにわかりやすい「~だ」とされてるものよりもじぶんにとっては大切な何かだった。

 

 

それからあらためて思います。翻訳者さんが翻訳をしてくださるからこそ私はとおい国のおはなしを思う存分吸い込むことができる。ほんとうにありがとうございますという気持ち。心からたのしいたのしい一冊だった。

また読み返してぐるぐるの世界で迷子になりたいと思う。